つもっとキャット

ツマとオットとキャットのあれこれ

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庚子を抱えて右往左往

6月上旬。何やら物静かな庚子。

かの、どしたの?

かのえねは元気…おえええええ

吐くの珍しいね

大丈夫?

だいじょう…おええええええ

わああああ?!?!?!

というわけで、めでたくない話その2。庚子を抱えて右往左往する日々が始まりました。何回目だこれ。

 

嘔吐と食欲不振から始まったので、まず疑ったのがまた変なものを食ったんじゃないかってこと。前科持ちですから。

tsumottocat.hatenablog.com

でもこのときに食べてしまいそうな大きさのものは全部処分か隠すかしたので、もし何か食べてしまったんだとしたら完全に未知の領域です。それはそれで困る。

猫の食欲不振は一発で危機的状況なので、まず病院へ連絡。翌日にすぐ診てもらえることになりました。夜のうちに悪化することがあったら、夜間病院も行ってくださいと言われました。こういう心遣いがありがたいです。

で、とりあえずで行った対応ですが、猫は空腹になるとどんどん肝臓を壊してそこからエネルギーを補給しようとします。それはそれで肝障害を引き起こすので完全に自殺行為なのですが、もうそういう生き物なのでどうしようもありません。

当面のエネルギー補給として出してきたのがいつものこれ。

デビフの流動食と、

1mLのシリンジ。

いつ何が起こるかわからないので常にいくつか在庫を置いていますが、置いておいて本当によかった。犬用はどこにでも売っているのに、猫用が全然見つからないんです。

シリンジも薬を飲ませる用に普段から大量に確保しています。

ただしこの日は少なめに与えました。もし腸閉塞だったら、この給餌のせいで死にかねないので。

1mLを2回飲ませたところでまた吐いてしまったので、半分の0.5mLをゆっくりゆっくり5回くらい。1mLは多かったわ。ごめん。

 

翌日、病院。

診察の結果、誤食の可能性は低いとのことでそこは安心でしたが、血液検査で肝機能値がぶっとんでいました。

食欲不振とはいっても実際に全然食べていないのは発見した当日くらいなので、それにしては上がりすぎ。猫風邪悪化or新たな感染→肝炎か、なぜか急性肝炎発症かのどちらかとなりました。

まずは肝臓をどうにかして、とにかく食べさせましょうとなりました。

ここからが大変で…。

6日連続、点滴と注射。初日は注射5本でした。注射嫌いのツマのほうが気絶しそう。

仕事から帰ってから少し給餌。病院まで片道1時間。診察の待ち時間はほぼありませんが、点滴などで30分くらい待機。1時間かけて帰宅。帰宅したら庚子に給餌。

3日目で庚子より先にツマが死にかけて、有給申請(笑) 猫の世話をしているときのツマを妨害するとろくなことにならん(ツマがぶっ倒れる)と熟知されているので快諾していただき、やっとどうにか休息。でも終わらない給餌と通院。家にいるなら給餌の回数を増やせますから。増やしますから。

介護休業の重要性を学びました。。。あの制度、もっと充実させたほうがいい。それか自分で介護しなくても家族を守れる方法がたくさんあったほうがいい。まあ庚子は猫ですけど…。

オットもどうにかしろ(`_´)と思わなくもありませんでしたが、急性期の治療中に説明を受ける人間が交代してしまうほうが厄介だと判断し、土日に同伴してもらう程度に留めました。平日でも家にいる時間の給餌と薬は全部やってくれましたし。

 

問題の庚子ですが、最初はこんな顔でしょぼくれていました。

でも1回病院に行っただけで、翌日には随分良い顔になりました。

嘔吐はすぐに治まって、強制給餌でたくさん食べさせてOKとなったので、基本はとにかくデビフ。薬で慣れているので、庚子のやる気はともかく手際はお互いに抜群。ツマに拾われたときから薬やら何やらで捕獲されるのは慣れっこなのでプロ級です。庚子が。

少量頻回のつもりでしたが、病院での肝臓用の薬や点滴のおかげもあってか、思いのほかよく食べ(飲み?)ました。0.5mLを10回くらいなら余裕です。それ以上だとおなかがたぷんたぷん(笑)

留守中に食べさせられないのが心配でしたが、帰ったらまず給餌、寝るまでにさらに2~3回、翌朝はオットが早めに起きて2回に分けて給餌、でなんとか乗り切りました。体重減少もほとんどなくて、元々の2.9kgが2.7kgへ落ちたくらいで済みました。

自力で食べないものの、数日後にはこんな余裕っぽい状態になりました。

おふとん、すきー

それにしても…

庚子、無抵抗すぎない?

カイネコってこんなもんよね

何か間違ってる気がする…

 

食べさせるものはデビフの他にも色々試しました。水も自分で飲んでいなくて、スープやてろてろが好きなはずなので、水分補給も兼ねてモンプチのスープとか。具が入っている混ざり物は嫌いなのでコンソメ風の。でも自力では飲まなかったので結局強制給餌でおなかがたぷんたぷんに(笑)

栄養補給という意味では、昔好きだったメディファスの離乳食もありだなと思って試してみたり。子猫時代にあれだけ食べさせておいて今回初めて知ったのですが、1mLのシリンジを通りました。これは良い発見です。今後も選択肢に入れておこう。

というのも、介護用高カロリー食って栄養価が高いというよりは、脂質でカロリーを稼いでいるだけなんですよね。猫に本来必要なのはタンパク質だし、庚子は肝臓を悪くしてしまったので高脂質はあまりよろしくありません。栄養価が高いという意味では離乳食のほうが優秀かも。母猫が食べるくらいだから、栄養不足の成猫が食べてもOKですし。…庚子って成猫なんですよね。ちっちゃいから忘れがちなんですけど。

ちなみに高カロリー介護食で有名どころのメルミルは今回は試しませんでした。きょんきょんが過去に唯一一口目で吹き飛ばし、りんりんもこれだけは断固拒否したので全然おいしくないのではないかと。

代わりに健康缶シリーズの介護食を見つけたので1パックだけ試してみました。まあ、可もなく不可もなく?書いてある通りでちゃんとシリンジに通り、庚子はされるがままに飲んでいたので脂質の問題がなければアリだと思います。

 

ちなみに。デビフは缶なので余った分の保管が厄介です。

ツマは軟膏の容器を持っていた…というか余ったのをもらってきたものをキープしてあったので、ここぞとばかりに使いました。新品です、念のため。

これは30mLの容器なんですが、デビフ1缶がちょうど4個に分けて保管できました。シリンジ給餌だと1日1個から1個半が良いところなので、今日食べさせる1個だけ常温か湯煎で温めて、残りは冷蔵庫に入れておきました。

温めるときは湯煎で。いつもツマが紹介しているラクックは使っちゃダメです。開封済みなので雑菌の温床になります。デビフの未開封の缶を丸ごと入れるのはOKです。でもその後に使い切れなくてこうして分けておくなら、缶ごと温めるのはやはり雑菌の汚染リスクがあるかと。

軟膏容器は一応Amazonとかでも売っていますが、30個とか50個入りとかなんですよね。常にデビフが必要な状態なら衛生面からもたくさんあったほうが良いですが、今回みたいに一時的だとちょっと多すぎるのが難点です。

 

話を庚子に戻しまして。

6日連続通院の4日目あたりから流動食をぱくぱく(ぐびぐび?)食べられるようになって、なーんか元気なんですよ。ごはんやお水のお皿はちょっとつつくだけで食べずにやめてしまうのですが、家の中をたったか走っていたり、海凜君にちょっかいを出していたり、なーーーーんか元気なんですよ。

顔つきもこの通り。シャキッと。口が汚いのはデビフのせいw

とりあえず流動食はもう問題なさそうだったので、これも例によってエナジー500を使って半固形食を作って指で食べさせるようにしました。エナジー500だけは実店舗でどれだけ探しても見つからなくて、即必要というわけではなかったから良かったものの、結局ネットで注文して2日後の受け取りとなりました。というかこれもデビフと同じく家にキープしているものと思っていたのですが、うっかり切らしていたようでした。重宝しているのにどこに売っているのか本気でわからないので、一度メーカーに聞いてみようかどうしようか。

が、これはお気に召さなかったらしく、噛まれる噛まれる(笑)普段特に噛む子じゃないのに。

文句があるなら自分で食え以外の何物でもないのですが、おなかがすいてくると食べないくせにお皿の前で待っていたり、何やらめそめそ鳴いていたり。

これはもしや…

庚子さん…?

あなた自分で食べられるのでは…?

カイネコってこんなもんでしょ?

絶対違う!!

気付けば雛鳥のように口を開けてごはんを待つようになっておりました(笑)指で食わせる半固形食は食わない。でもシリンジでのデビフや離乳食は喜んで食べる。

おいおいおいおい。これただの甘えったれか。そういえば避妊手術後も術後服を着ている間はずっと具合が悪そうにしていたのに、脱いで抜糸した途端に元気いっぱいになったりしていたんでした。

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そうと決まればやることはひとつです。

まずい飯とまずい薬を無理矢理食わせる作戦(笑)

あえてエナジー500の量を増やしてとても硬いごはんを作り、味見したら非常に苦かったので半固形食に混ぜて飲ませていた薬を普通に水に溶かしてシリンジで飲ませ、嫌がってもとにかく食わせました。どうせ食べなきゃいけないのは変わらないし。

 

作戦から2日目。普通にカリカリ食べた(笑)

マジでただの甘えったれでした…。マジで…?

ゲンジツはきびしいのね

カイネコってむずかしいわ…

病院ではずっと「なかなか自力で食べなくて…」と相談していたのに、ある日突然「まずい飯を食わせていたら自力で食べました」と報告したのでゲラゲラ笑われました…。

 

ごはんさえ食べてくれればとりあえず一安心です。薬は続けつつ、しばらく期間を置いてからこの間もう一度血液検査をしました。

肝機能値は相変わらずぶっ飛んでました。…あれ?

ただ、だれが見ても「なんか急に悪くなって、なんか急に元気になった」の状態なので、肝臓の薬だけ続けてこのまま観察することに。

前にずっと続いていた血尿をいつのまにかきれいになって久しいです。やっぱりナゾエネ。

そういえばこの1ヶ月、いつもの猫風邪はほとんど悪くなりませんでした。くしゃみをしない庚子なんて珍しすぎて気持ち悪いくらいです。やっぱりナゾエネ。

 

ところで、6日連続通院も合わせて、庚子は6月だけで10回病院に行きました。点滴や注射が多かったので治療費もとんでもないことに。

元気にまっしろになったら出世払いしてください

え、じゃあかのえねはここにいるわ

おにいちゃんみたいにくろくなれるかも

ぼく…?

こら!!

ちなみに珊瑚は保険が使えるので、爪の処置で通院した分は多少カバーされます。

クロエネ…もとい庚子は元の状態が悪くて保険に入れないので、全額自費です。ぜひまっしろになってもらいましょう。

 

というわけで、珊瑚に引き続いて6月のめでたくないお話でした。7月はもうちょっと平穏に過ごせるといいなあ。