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ブックレビュー 若い読者のための宗教史

こんにちは。ツマとオットとキャットのブログ、つもっとキャットです。

今回は最近読んだ…というかやっと読み終わった本を紹介します。先に断っておきますが、本の内容や感想を人に伝えるのがとてもへたくそなツマです。漫画も小説も専門書も読みますが、そこだけは変わらない…。ご了承ください。

紹介する本は、イェール大学出版局から出ている「リトル・ヒストリー」シリーズのうちのひとつ、「若い読者のための宗教史」です。

 

ちょうど1年前にKindleで購入して、やっと読み終わりました。とても時間がかかりましたが、別に読みにくい本ではありません。風呂でしか読まなかったから進まなかっただけです。逆にいえば、風呂で読めるくらいには読みやすい本です。

以下は出版社(すばる舎) に掲載されている紹介文です。

13万年前、ヒトはすでに死後の世界に関心をもっていた
ヒンドゥー教 、仏教、ユダヤ教キリスト教イスラーム教──。世界の名だたる宗教が、どのように生まれ、広がってきたのかには、政治、人の移動、階級や奴隷制度など、歴史的事情との深い関わりがある。
5大宗教の紆余曲折をはじめ、古代の宗教、ジャイナ教ゾロアスター教、中国の儒教道教、日本の神道、そして現代の新しい宗教などについても論理的に解説する本書は、世界を理解するための礎となる。

 

アメリカの大学で出版されているのでどうしてもキリスト教に関する内容が多いですが、仏教やヒンドゥー教の始まりや広がり方から現代の新興宗教まで幅広く扱っています。日本の神道に関してはちょっとボリュームが物足りませんが、もともとはアメリカで販売されている本だと思えば、載っていること自体が御の字かと思います。

○○史と聞くと難しいイメージがあるかもしれませんが、むしろこのような本は入門書にうってつけと言われています。対象の学問や物事の成り立ちについて、始まりから現在までを概観してくれるのです。全体像を書いてくれているので、当然専門家にとっては浅く広い内容になります。でも部外者や初心者にとってはこのくらいがちょうどいいのです。読んでいて気になったことやもっと知りたいことがあれば、その分野の本を探して次に進みます。

「若い読者のための宗教史」では、宗教とは?といった漠然とした話から始まり、それぞれの宗教がどのように始まってどんなことを考えているのかを40章に分けて説明してくれます。40章もありますが、ひとつひとつは10分~15分もあれば読める長さなので、少しずつ読み進めることができます。これがツマが風呂で読んでいた所以です。前の章と次の章のつながりも厳しくないので、思い立ったときに好きな章だけ読むこともできます。

ふだん宗教に縁がある人もない人にもおすすめです。自分が知っている宗教がどのように書かれているかを客観的に学ぶこともひとつの使い方ですし、知らない宗教について興味をもつきっかけにもなるでしょう。

「リトル・ヒストリー」シリーズは今回初めて読みました。立ち位置としてはOxford University PressのVery Short Introductionsと同じでしょう。今のところ13冊しかないので、VSIのほうが圧倒的に刊行数が多いですが。日本語訳も少しずつ進んでいるようです。自然科学分野の本が増えてくれたらうれしいです。

「若い読者のための~」とありますが、もちろん年齢が若くなくても読めます。原文タイトルの「A Little History of-」を訳すときにこうなっただけだと思います。この「若い」というのは年齢が若いことではなく、この分野に精通していない人に向けてという意味だと考えられます。読みやすいとはいっても子供向けの文体ではありません。大人がゆっくり読むのに向いています。

 

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